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 猛毒を持つ外来種の「ヒアリ」には、生態が異なる二つのタイプがあることがわかっている。日本で発見された個体はどちらなのか、国立環境研究所が調査を進めている。専門家は「それぞれの特徴を正しく理解した上で駆除に取り組む必要がある」と話す。

 ヒアリには、女王アリが一つの巣に1匹いる「単女王型」と、数匹~数百匹いる「多女王型」がある。二つのタイプは、遺伝子のわずかな違いによって生じる。どちらに属するかで、形成される巣の大きさや生息域の広がり方が異なる。

 国立環境研究所(茨城県つくば市)の五箇公一・生態リスク評価・対策研究室長によると、単女王型の場合、新たに巣を作る新女王アリは、数キロほど離れた場所に飛んで巣を作る。このため、生息域が速く広がりやすいという特徴がある。

 一方、多女王型は、新女王アリが10メートルほどしか飛ばず、生息域の拡大ペースは比較的遅い。ただし、複数の女王アリが大量の卵を産む。また、巣の密集度が高く、隣接する巣同士が地下でつながって巨大化しやすい。

 日本で発見されたヒアリはどちらのタイプなのか。国環研の坂本佳子研究員(保全生態学)らは、兵庫県尼崎市や東京港などで採取されたヒアリの遺伝子解析を進めている。

 京都大の楊景程(ヤンチンチェ…

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