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 公式戦29連勝の新記録をつくった将棋の中学生棋士、藤井聡太四段(15)が24日、大阪市福島区の関西将棋会館であった棋王戦挑戦者決定トーナメントで豊島将之八段(27)に敗れた。棋王戦での敗退が決まり、藤井四段が中学生のうちにタイトルを獲得する可能性はなくなった。通算成績は38勝4敗になった。

 中学3年の藤井四段が今年度中にタイトルを獲得する可能性があったのは3棋戦。これまでに竜王戦と王将戦で敗退し、唯一残っていたのが棋王戦だった。挑戦者決定トーナメントで優勝すれば、今年度末に予定される五番勝負で渡辺明棋王(33)に挑戦できたが、この日、豊島八段の的確な指し回しに屈した。

 終局後、藤井四段は「はっきり力負け。実力の差、壁の高さを感じた。まだまだタイトルには実力不足。これから一歩一歩強くなっていきたい」と話した。

 豊島八段は、藤井四段と同じ愛知県出身。タイトル挑戦3回、棋戦優勝1回の実績をもち、名人戦の予選にあたる順位戦(全5クラス)では最上位のA級に在籍するトップ棋士だ。一番下のC級2組に在籍する藤井四段が公式戦でA級棋士と戦うのは初めてだった。豊島八段は藤井四段について「嫌だなと思う手を指し続けられた。やっぱり強いなと思った」と語った。

 中学生でプロ入りを決めた棋士は藤井四段を含めて5人いるが、中学生でタイトル保持者になった棋士はいない。タイトル獲得の最年少記録は屋敷伸之九段(45)の18歳6カ月。

 藤井四段の次の対局は9月2日。加古川青流戦の準々決勝で前回優勝の井出隼平(じゅんぺい)四段(26)と戦う。(深松真司)