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 地球型惑星が多く見つかっている太陽系外の「トラピスト1」という恒星は太陽より低温な「赤色矮星(せきしょくわいせい)」で、惑星には近赤外光が多く降り注ぐ。その光をうまく使えば、惑星に生命が存在する兆候を地球上から探せるとする研究結果を、自然科学研究機構アストロバイオロジーセンターなどの研究チームが英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。

 トラピスト1は太陽系から約39光年と比較的近く、生命体が見つかるのではないかと注目を集めている。

 これまで赤色矮星を周回する惑星では植物は近赤外光を光合成に使うと考えられてきた。研究チームは、植物が水中で誕生して陸上へと進出する間の光合成をシミュレーションした。その結果、陸上に上がった段階では、地球上と同様に可視光を使っている可能性が高いと結論づけた。植物は可視光を吸収し、利用しない近赤外光を反射する。地球から望遠鏡などでこの近赤外光の反射の特徴的な分布を観測できれば、生命が存在する兆候をつかめると期待されるという。

 成田憲保・東京大助教(系外惑星天文学)は「地球型惑星の生命探査は赤色矮星の惑星をメインターゲットにできる。今回の研究成果はインパクトがある」と話している。(田中誠士)