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 小池百合子・東京都知事が、関東大震災の朝鮮人犠牲者の追悼式に追悼文を送るのを取りやめた問題で、小池氏は25日の定例記者会見で、一部の犠牲者を特別扱いしないとの判断をしたことを明らかにした。ただ具体的な理由はあいまいな説明に終始した。識者らからは「震災時の虐殺の歴史を見えにくくする行為だ」などの批判が出ている。

 小池氏は会見で「(朝鮮人犠牲者に対する)特別な形での追悼文の提出は控えた」と説明した。都慰霊協会が毎年春と秋に催す追悼行事で、都知事として全ての犠牲者に追悼の意を表しており、朝鮮人犠牲者もそこに含める考えを繰り返した。

 小池氏が追悼文送付を見送った朝鮮人犠牲者追悼式は、市民団体の日朝協会などが毎年9月に開催し、震災直後に「朝鮮人が略奪や放火をした」などのデマが広がる中、虐殺された朝鮮人らも合わせて追悼している。政府の中央防災会議は2009年までにまとめた報告書で、虐殺の犠牲者数を震災の全犠牲者10万5千人余のうち「1~数%」と推計している。震災当時の在日朝鮮人慰問班による「6600人」との調査や、「5千人」とする推定があり、犠牲者は数千人に上るとみられるが、正確な人数ははっきりしていない。

 会見で「虐殺の犠牲者は天災による犠牲とは違う」との主催者側の主張への考えを問われると、小池氏は「切り口は異なっているかと思うが、不幸な死を遂げた方に対する慰霊をする気持ちは変わらない。知事として全ての方に哀悼の意を表することは大変意味の深いことだ」と述べた。「民族差別という観点より、災害の被害、様々な被害で亡くなった方々への慰霊をしていくべきだ」とも話し、虐殺犠牲者を特別視しない考えを示した。追悼文の送付中止が虐殺行為の否定を意味するとの批判があることについては「様々な歴史的な認識があろうかと思う」などと述べるにとどめた。

 石原慎太郎・元都知事は追悼文を寄せており、その後、都知事になった猪瀬直樹氏、舛添要一氏も送付していた。小池氏も昨年はそれにならい、「わが国の歴史の中でもまれに見る、誠に痛ましい出来事」などとする追悼文を送った。対応を変えた理由については「昨年は慣例的に事務的に(主催者に追悼文を)戻していた」と説明し、今回は自ら判断したとした。都によると、昨年の追悼文は担当の都建設局が作ったが、小池氏本人は読んでいなかったという。

 小池氏は知事のメッセージを求…

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