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 この夏、各地で国際展や芸術祭と呼ばれる現代アートの大規模展が開かれている。ここ数年は乱立気味で、今年も新規参入が続く。一方で、欧州流の祝祭的な巨大展から離れて少数精鋭主義を試みるなど、展示や運営が変容し始めている。

 6回目のヨコハマトリエンナーレ(11月5日まで、横浜市など主催)の会場で、最も広いのは横浜美術館。今回は、白い壁で区切られた“展示室”が整然と続く。基本的に1室で1作家の作品を複数展示し、個展の集合体の趣だ。

 作家数は、過去5回がおおむね70~100組だったのに対し、今回は約40組。ディレクターの一人、逢坂(おうさか)恵理子・同館長は、「国内外で国際展が乱立し、多種多様になった。欧州の国際展だけが目標ではない。個展形式で、じっくり見てもらいたかった」と話す。

 日本の国際展の“老舗”の一つとして2001年に始まった同展は当初、経済大国の文化発信として「ベネチア・ビエンナーレ(イタリア)やドクメンタ(ドイツ)に比肩しうるものを」という思いがあったという。ベネチア・ビエンナーレやドクメンタは、世界中から100を超えるような数の美術家の作品が一堂に会するアートの巨大祭典。美術の専門家が芸術監督役を務めることが多い。国際展の「ひな型」と目されている。

 「ヨコハマ」の場合、当初は外務省所管の国際交流基金が主催者の一員だったが、4回目から外れた。展示面積も狭くなり、「美術館の通常の企画展が大きくなった印象」という声も聞こえる。

 大分県別府市で3回開かれた芸術祭「混浴温泉世界」の後継として昨年始まった「in BEPPU」の場合は、何と出品は1作家のみ。今年は10月28日から「西野達(たつ) in BEPPU」の予定だ。プロデューサーの山出(やまいで)淳也さんは、「他にも文化イベントはある。個展の方が方向性が明確になる」と言うのだ。

 芸術監督役の人選にも変化が見える。国内最大規模のあいちトリエンナーレ(愛知県)は、19年の第4回展の芸術監督に、ネット文化に詳しいジャーナリストの津田大介さんを起用する。異分野からの起用に驚きの声もあるが、選考委員長の建畠晢(たてはたあきら)・多摩美術大学長は、「従来と異なる角度で現代を包含する企画を立ててくれるのでは」と期待する。

 10月1日までの札幌国際芸術…

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