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 路線バスの運賃箱を不正に操作し、運賃計約260万円を着服したとして、南海バス(堺市)が今月、40~50代の男性運転手5人を懲戒解雇したことが同社への取材でわかった。乗客から「運転手が不審な動きをしている」と通報があり、ドライブレコーダーの映像などで確認したという。

 同社によると、5人は堺市と大阪府和泉市の営業所に所属。乗務中、タッチパネルで運賃箱を操作し、硬貨が投入口に入らないようにする共通の手口を使っていた。投入口は透明の箱状で、中央がくぼんで底に穴があいている。運転手らは、硬貨が落ちないよう穴をゴム状の板でふさぐ操作をし、乗客の降車後に、たまった硬貨をつかんで袋などに入れていたという。

 映像などとつきあわせた結果、長い運転手で2014年以降、約160万円を着服していた。一方、今月から不正を始めて着服額が約5千円の運転手もいた。

 同社は5人が示し合わせたかどうかは「把握していない」としている。全額を弁済したとして、刑事告訴はしない方針。担当者は「ここまでの人間が不正に手を染めていたことを厳しく受け止め、再発防止に努める」と話している。(広島敦史)