[PR]

 産経新聞の事実に反する記事で名誉を傷つけられたとして、元朝日新聞記者の植村隆・韓国カトリック大客員教授が1日、産経新聞社に訂正を求める調停を東京簡裁に申し立てた。

 記事は2014年3月3日付産経新聞に掲載されたジャーナリスト櫻井よしこ氏のコラム記事「美しき勁(つよ)き国へ 真実ゆがめる朝日報道」。櫻井氏は、韓国人元慰安婦の金学順(キムハクスン)さんのことを植村氏が朝日記者時代の1991年8月に朝日新聞で報じたことを紹介したうえで「金学順氏は後に東京地裁に訴えを起こし、訴状で、14歳で継父に40円で売られ、3年後、17歳のとき再び継父に売られたなどと書いている」と記した。

 しかし金さんが91年12月に東京地裁に提訴した際の訴状に、そうした記述はない。植村氏は「訴状にないことを、あたかも訴状にあるかのように書いて、私の記事を批判している」と述べた。

 植村氏は昨年7月から産経新聞社に訂正を求めてきたが、拒否する回答書が今年5月に送られてきたため、調停を申し立てたという。産経新聞社広報部は「申立書が届いていない現時点でのコメントは差し控えます」とのコメントを出した。(編集委員・北野隆一