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 東京都足立区の神社で1月にさい銭箱の現金を盗もうとしたとして、窃盗未遂の罪に問われた墨田区の無職男性(48)に、東京地裁は1日、無罪(求刑懲役1年)を言い渡した。園原敏彦裁判官は「宮司の証言は信用できず、犯罪の証明が無い」と理由を説明した。

 男性は1月2日午後5時ごろ、足立区の神社でさい銭箱を持ち上げ、中にあった現金を盗もうとした罪で起訴された。検察側は「(男性が)さい銭箱を揺らすジャラジャラジャラという音がした」「さい銭箱を20~30センチ持ち上げていた」などとする宮司の証言を立証の支えにしていた。

 判決は、「宮司がさい銭回収で聞き慣れているさい銭箱をひっくり返す際の音と、さい銭箱を持ち上げる音が同じかは疑問だ」と述べた。目撃証言についても、「薄暗くて手元が見えづらい状況だった」と疑問を呈した。「正月の三が日で参拝客も多く露店も多い状況でさい銭泥棒をするのは不合理だ」とも指摘した。(後藤遼太)