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 中国の習近平(シーチンピン)指導部が愛国意識や民族意識の強化を進めている。小中学校では新学年となる1日から、南シナ海などを自国領土と教え、共産党の歴史を教え込む新たな教科書を採用。国歌法も制定し、国民の団結をアピールしている。

 中国メディアによると、新しくなった教科書は「歴史」「国語」「道徳と法治」の3教科。

 歴史分野では南シナ海のほか、チベット自治区、新疆ウイグル自治区、台湾や沖縄県の尖閣諸島(中国名・釣魚島)について「中国領土と不可分な歴史的な由来」を説明。共産党が建党から抗日戦争、建国、改革開放を経て国を発展させてきた歴史を詳しく教える。

 国語でも、共産党の革命や指導者、領土を守った英雄をテーマにした文章を多く採り入れた。国家主権意識や社会主義の価値観を養う狙いがあるという。

 一方、国会にあたる全国人民代表大会の常務委員会は1日、国歌法を可決。10月から施行する。国歌を商業広告やBGMに使うことを禁じ、公共の場で歌詞を変えたり、侮辱したりすれば、15日以内の拘留のほか、悪質な場合には刑事責任も追及する。中国国歌「義勇軍行進曲」は抗日戦争をモチーフにしている。(北京=延与光貞)