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(1日、ソフトバンク2―0楽天)

 V奪還へのカウントダウンを告げるマジック16を、5年目でエース格に成長した右腕がともした。ソフトバンクの東浜が七回途中無失点の力投。リーグ単独トップ14勝目を挙げた。

 自力優勝の可能性を残していた楽天を本拠に迎えての直接対決3連戦初戦。「意識した」という岸との投げ合いに、序盤から不穏なムードが漂った。二回。4番アマダーが顔付近へのボール球に激高し、両軍の選手らがもみ合いに。「正直、動揺した」と東浜。集中力を乱してもおかしくない状況だったが、グラウンドに飛び出した工藤監督は「強い気持ちで、インサイドにも投げなさい」と諭し、右腕を落ち着かせた。

 五回に1死二塁のピンチを招いても、藤田を空振り三振、嶋を捕飛と速球で押して切り抜ける。六回は、単打で出塁したオコエを一塁への牽制(けんせい)で誘い出し、冷静にピンチの芽を摘んだ。

 前回登板は今季最短の4回KO。「崖っぷちと追い込んで1週間過ごしてきた」。疲労をとるため2週間ほどやめていた筋力トレーニングを再開、ブルペン投球も週2回に戻し、直球の切れを取り戻した。

 チームは両リーグ最速で、3季連続の80勝に到達。試合後は喜びよりも、岸より先に降板した悔しさをにじませた。「個人の記録は全く興味はない。残り1アウト、1回を任せてもらえるような信頼をもらえるようにやっていきたい」。2年ぶりのリーグ制覇へ、27歳の働きがチームを勢いづかせる。(甲斐弘史)

 ○工藤監督(ソ) 「(先発の東浜は)岸君との投げ合いを考えたら絶対先制点を与えたくないという気持ちを持って投げてくれたと思う。その気持ちがしっかりボールに乗り移っていた。もうちょっと投げたかったと思うが、石橋をたたくところはしっかりたたいて。(マジック16点灯については)そこは皆さんに楽しんで頂いて、明日の試合に勝てるように全力を尽くします」

 ○松田(ソ) 七回にだめ押しの22号ソロ。21打席ぶりの安打にも「まずはチームが優勝することが大事」。

 ○サファテ(ソ) リーグ記録更新の45セーブ目。マジック点灯に「まだ気にする時期じゃない。自分たちの仕事をすれば気づいた時にはゼロになる」。