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 米人気俳優のジョージ・クルーニーさんが1日、イタリアで開催中のベネチア国際映画祭の会場で朝日新聞のインタビューに応じ、米社会を揺るがす白人至上主義の台頭について「断じて許しがたい」と語った。米国の郊外を舞台に白人社会の暗部を描く自身の監督作「サバービコン」が、映画祭のコンペ部門に参加。2日に公式上映される。

 米南部のバージニア州では8月、白人至上主義団体が反対派と衝突。インタビューでクルーニーさんは、妻で人権派弁護士のアマルさんとともに、白人至上主義やヘイトクライム(憎悪犯罪)の監視団体「南部貧困法律センター」に100万ドル(約1億1千万円)を寄付したと説明。「差別撲滅のために共に闘う」と語った。また事件へのトランプ大統領の対応について「我が国の代表はヘイトグループとそれに抗議する団体の区別もできない」と強く批判した。

 「サバービコン」は、アカデミー賞受賞監督コーエン兄弟の脚本をもとに、ペンシルベニア州の白人住宅街で1950年代に起きた黒人家族への迫害事件のエピソードを加えた。クルーニーさんは「差別や偏見は南部だけでなく、いつの時代、どんな場所でも起こりうる。トランプ氏がいう『米国が偉大だった』時代に何があったのか、映画を通じて伝えたい」と語った。(ベネチア=伊藤恵里奈)