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 韓国気象庁と韓国軍合同参謀本部は3日午後0時29分に、北朝鮮北東部・咸鏡北道吉州郡(ハムギョンブクトキルジュグン)を震源とするマグニチュード(M)5・7の人工地震とみられる揺れを観測したと明らかにした。日本政府は、北朝鮮が2016年9月9日以来、6度目となる核実験を行ったと断定した。

 日本の気象庁は揺れの強さをM6・1、米地質調査所はM6・3と発表した。

 核実験だとすれば、国際社会が強く反発するのは必至だ。トランプ米大統領は「すべての選択肢はテーブルの上にある」として、北朝鮮への軍事力行使も辞さない構えをみせており、対応が注目される。米国などの単独制裁に反対するなど、北朝鮮に対する圧力強化に慎重姿勢を続けてきた中国の対応も焦点だ。

 吉州郡の豊渓里(プンゲリ)には核実験場がある。北朝鮮が「水爆実験に成功した」とする16年9月の前回実験では、M5・0が観測された。

 韓国国家情報院は8月28日の国会報告で、2本の坑道で実験準備が完了したと説明。いつでも実験が可能な状態だと報告していた。北朝鮮は今月3日付の労働新聞(電子版)で、大陸間弾道ミサイル(ICBM)に水爆を搭載できると主張。水爆とみられる装置を視察する金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の写真を掲載した。

 北朝鮮はプルトニウム型と濃縮ウラン型の両方で核実験が可能とされる。日米韓は北朝鮮がすでに十数個の核爆弾を保有していると分析している。ヘッカー米スタンフォード大教授によれば、20年までに計50個の核爆弾を保有する可能性もある。

 日米韓は、北朝鮮が水爆を保有しているとはみていないが、通常の原爆より大きさを4分の1程度にできるブースト型核分裂爆弾(強化原爆)の開発に成功した可能性も否定できないとしている。

 河野太郎外相は3日午後、北朝鮮が核実験を行ったと断定した。安倍晋三首相は3日午後、首相官邸で記者団に「先ほど気象庁が北朝鮮付近を震源とする地震波を感知した。自然地震ではない可能性があり、北朝鮮が核実験を強行した可能性がある」と明らかにした。

 首相は「もし北朝鮮が核実験を強行したとすれば断じて容認できず、強く抗議をしなければならない」とし、国家安全保障会議(NSC)を開いて情報の集約と分析を行う考えを示した。また、首相は関係省庁に対し、情報の収集・分析▽国民への的確な情報提供▽米国、韓国、中国、ロシアといった関係国との連携――の3点を指示した。(ソウル=牧野愛博)