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 「駅伝」命名者ゆかりの皇学館大が、11月の全日本大学駅伝(朝日新聞社など主催、JAバンク特別協賛)に初出場する。キャンパスは三重県伊勢市で、大会フィニッシュ地点の伊勢神宮のおひざ元。近くて遠かった伊勢路に臨む。

 長距離走のリレーを駅伝と名付けたのは、同大前身の神宮皇学館の6代目館長だった武田千代三郎氏。1917年に京都・三条大橋―東京・不忍池で、競技として最初と言われる大会が開かれた。この時に大日本体育協会副会長でもあった武田館長が、江戸時代に人馬などが休む「駅」を設けて物資などを運んだ交通制度をヒントに、「駅伝」を発案したという。

 「それから100年。なにかの縁ですね」と駅伝競走部の日比勝俊監督。かつて伊勢神宮―名古屋・熱田神宮で開かれていた東海学生駅伝で、40年に神宮皇学館は優勝したことがある。だが、戦後は部員不足でチームを編成するのも難しい時期が続き、古い卒業生からは「正門前がコースの全日本大学駅伝で雄姿をみたい」という声もあがっていた。強化の始まりは08年に導入されたスポーツ推薦制度。全日本実業団対抗駅伝に出場した八千代工業(三重)などで指導経験がある日比監督が11年に就任した。

 初出場が決まると、大学幹部から「本学は駅伝に特別な思い入れがある。歴史の重みを背負い、駆け抜けてほしい」と激励され、卒業生から祝福の連絡も入った。田中雄也主将は「期待を感じている」。1500メートルで日本学生対校選手権に出場した1年の川瀬翔矢ら力をつけてきた選手もおり、日比監督は「出場するだけで終わらせたくない。強豪にひと泡吹かせたい」と準備を進めている。(松本行弘)