[PR]

 台風12号により88人の死者・行方不明者が出た紀伊半島大水害から4日で6年となった。28人が死亡、1人が行方不明になった和歌山県那智勝浦町では、災害が起き始めたとされる午前1時に遺族や住民らが集まり、犠牲者をしのんだ。

 当時、世界遺産・那智の滝の下流の那智川沿いを中心に土石流などが発生した。その川のそばにある大水害記念公園で、29人の名前が刻まれた石碑の前に29個のろうそくがともされ、遺族らが手を合わせた。

 この行事を毎年開いている遺族会の岩渕三千生代表(56)は父とおいを亡くした。「可能なら時間を災害前に戻してほしい。被害を忘れないよう供養を続けたい」。妻と娘を失った寺本真一町長(64)はこの時間の行事に初参加し、「七回忌の節目なので来た。災害による人的被害がいつの日かゼロになるよう啓発していきたい」と語った。(東孝司)