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 大阪府などは防災週間の最終日の5日、南海トラフ地震と大津波を想定した全国最大規模の訓練「大阪880万人訓練」を府内全域で実施した。東日本大震災をきっかけに始まり、今回で6回目。多くの市町村や企業などが訓練に加わり、非常時の対応を確認した。

 午前11時、同府貝塚市の湾岸部にある府の下水道事務所では、松井一郎知事と藤原龍男貝塚市長ら約10人が「会議中」に、館内放送で緊急地震速報のチャイム音が流れた。「身を守ってください」という職員の声で松井氏らが机の下に避難した後、携帯電話から大津波警報の発表を知らせるアラーム音が響いた。

 津波で浸水が予想されるため、松井氏や近隣の会社員らが約700メートル離れた市立北小学校の体育館へ徒歩で避難。体育館では、この日に合わせて避難訓練をした小学生ら約300人が、津波の速度などを問うクイズに参加した。訓練に参加した会社員、山本恭子さん(25)は「この小学校が指定場所だと初めてわかった。被災時は慌てるので、確認できてよかった」と話した。

 この日は府内43市町村のうち昨年より2自治体多い41市町村が、地域の事情に応じた緊急速報メールの送信や避難訓練などで参加。府によると、受信機能のある府内の83%の携帯電話にメールが届いたという。

 府の訓練に合わせた独自の取り組みもあった。同府守口市の市立やくも幼稚園では、園児ら25人が訓練に参加。地震発生の放送が流れると、ロッカーから取り出した防災ずきんをかぶり、隣の小学校のグラウンドへ走って避難した。

 大阪空港につながる大阪モノレールも運行中の列車全11本を緊急停止させ、「緊急地震速報を受信しました」とアナウンス。乗客は携帯電話で情報を確認しながら運転再開を待った。同府八尾市のコミュニティー放送局「FMちゃお」は生放送中の番組で、パーソナリティーが緊急地震速報の内容を伝え、避難を呼びかけた。(矢吹孝文、佐藤恵子)