[PR]

 福島県南相馬市は4日、5月末から2週間、市と交流のある岐阜県多治見市など3市と協力し、それぞれの市職員に小型の線量計を持たせ、外部被曝(ひばく)線量を測定したところ、南相馬市と3市の間で、測定結果に大きな差はなかったと発表した。

 南相馬市では、昨年7月に小高区などで避難指示が解除されたが、住民帰還は思うように進んでいない。調査は、市民に客観的なデータを示すことを目的に市が実施し、専門家による市放射線健康対策委員会が分析などを担当した。

 ほかに測定に参加したのは、広島県福山市と富山県南砺市。5月29日から6月11日まで、各市職員25人ずつ計100人に小型軽量積算線量計を着用させ、測定してもらった。

 測定地区の偏りをなくすため職員の自宅が市内一面均等になるようにし、住宅の構造は木造に統一するように選定したという。

 市放射線健康対策委員会委員の坪倉正治・市立総合病院医師によると、南相馬市の外部被曝線量の年換算値は25人の中央値で0・80ミリシーベルト。平均値も0・82ミリシーベルトで、他の3市と大きな差はなかったという。値はいずれも自然界の放射線量を加味したものだ。

 国が追加被曝線量の長期目標として示している年間1ミリシーベルトを下回っており、どの市も健康影響を考えるレベルにはないという。

 坪倉医師は「ほかの自治体との比較は重要だ。今回の測定結果は論文化して残したい」と話し、学会誌などで発表していく考えだ。

 

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(江川慎太郎)