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 国が着工することなく2013年に中止になった田川ダムの建設予定地、加美町寒風沢(さぶさわ)地区の住民らが6日、補償を求める要望書を国交省鳴瀬川総合開発工事事務所に提出する。未着工のダムに関する補償要求には、法的根拠がない。それでも、県の調査にさかのぼれば37年間、ダムに振り回され続けた。そのことで被った不利益を、住民らは「損害」ととらえている。

 寒風沢地区地域振興協議会の24人。ダムができていれば住宅が水没した4軒、田畑などを失うはずだった9軒が含まれる。すでに寒風沢を離れた人も名を連ねる。要望書は、ダムが建設されるかの見通しが立たないうちに人口流出が進んだことを指摘。計画がなければ、もっと快適な生活が送れるはずだったと記す。5日には加美町に対し、国が補償するようはたらきかけることを求めた。

 住民らは中止方針が発表された2013年から、当時の総合開発調査事務所に補償を求めたが、「制度がない」「前例がない」と退けられてきた。今回の要望書提出は、国による補償の可能性の有無を確認する意味を持つ。と言うのも、町が住民の生活再建と地域振興に使える交付金を準備したからだ。

 交付金は、住民の家屋改修や、…

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