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 柔道の世界選手権に出場していた日本代表が5日、ハンガリー・ブダペストから帰国した。航空機の遅れで現地から丸1日をかけて成田空港に到着したが、ロビーで花束を受け取った選手たちは晴れやかな笑顔を見せた。

 日本代表は4日午前にブダペストを発ったが、航空機の機材の問題から経由地のフィンランド・ヘルシンキで約8時間の足止めを余儀なくされた。

 空港での記者会見で、男子の井上康生監督は「メダルを取った選手は自分の力を信じて戦ってくれた。一方で、個人戦に出た男子9人のうちメダルは4人だけ。来年は巻き返したい」。出場した全階級で日本選手が決勝に進出した女子の増地克之監督は「選手たちが粘り強く戦ってくれた」と話した。

 男子60キロ級で優勝した高藤直寿(パーク24)は「本当にうれしい」と顔をほころばせながらも、「空港の出待ちの人が少なかった。もっと注目してもらえるようにしないといけない」と危機感も。男子66キロ級金の阿部一二三(日体大)は「重圧や緊張を受け止めて自分の柔道ができた。まだ世界チャンピオンに一回なっただけ。東京五輪への第一歩だと思っています」と話した。

 女子52キロ級準決勝で五輪女王のケルメンディ(コソボ)を破り、金メダルを獲得した志々目愛(了徳寺学園職)は「自信になった。2020年に向けて頑張っていきたい」。その志々目に決勝で敗れた角田夏実(同)は「志々目選手の強気に負けた。日本に世界一のライバルがいるのは、自分にとってプラスになる」と雪辱を誓った。

 経由地のヘルシンキ空港で、選手は買い物など思い思いに時間を過ごしたが、指導陣は緊急のミーティングを開催。6時間に及ぶ会議で大会の反省点や今後の課題を話し合った。全日本柔道連盟の金野潤強化委員長は「次の勝負は始まっている。結果に満足せず、今回の反省を生かしていきたい」と話した。(波戸健一)