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 江ノ電の「カール号」も見納めに――。スナック菓子「カール」が今月生産分から東日本で出荷されなくなったことに伴い、神奈川県の湘南エリアを走る江ノ島電鉄(本社・同県藤沢市)の車体に描かれたカールのラッピング広告が、年内にも姿を消す見通しとなった。

 帽子をかぶりカールを手にした「カールおじさん」とキツネやカメたちが描かれた車体は、地元では「カール号」「カール電車」と呼ばれる。カールのラッピング広告が施された電車は全国で江ノ電だけ。20年以上走り続け、地元の景色の一部として親しまれてきた。

 「やはり、カールが流通しなくなるので……」。カールを製造・販売する明治(本社・東京)の広報担当者はそう語る。やめる時期は未定だが、同社のラッピング広告そのものは継続する考え。次の広告がどんなお菓子のデザインになるかは検討中という。

 1968年に日本初のスナック菓子として売り出されたカールだが、近年はポテトチップスなどに押されて売れ行きが低迷。明治は生産を松山工場(愛媛県)に集中させ、9月生産分から販売エリアを滋賀県、京都府、奈良県、和歌山県以西に限ると5月に発表していた。以来、「カール号はどうなるの?」とSNSなどで話題になっていた。

 江ノ電本社で明治との窓口になっている同社観光企画部の村上聡課長(45)は今月3日、コンビニエンスストアに1袋だけ残ったカールを見つけ、すぐに買ったという。子どもの頃からのカール好き。「子どもと一緒に食べて、やっぱりうまかった。カールの広告がなくなると個人的には寂しい気もするが、お疲れさまでしたと言いたい」(小北清人)