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 シリアのアサド政権軍は5日、油田地帯を抱える東部デリゾールに進軍し、過激派組織「イスラム国」の包囲網を破った。シリア国営通信が報じた。デリゾール中心部では、過激派組織「イスラム国」(IS)が約3年前から政権軍の支配地域を包囲していた。政権軍は急速に勢力を広げており、今後の作戦で戦略的要衝のデリゾール一帯を手にすれば、優勢な立場は確実なものになる。

 デリゾール周辺を占拠したISは、採掘した石油の売却で大きな収入を得ていたとされる。ISに包囲された政権軍の支配地域には、9万人以上の市民が取り残されていた。包囲網を破ったことで、政権軍による軍事作戦のペースも上がることが予想される。昨年末に北部の最大都市アレッポを軍事制圧した政権軍は、ロシアやイランの支援を受けながら東部に向けてISの掃討作戦を展開してきた。

 一方、ISが「首都」と称してきた北部ラッカでも、米軍などの支援を受ける少数民族クルド人を中心とする「シリア民主軍」(SDF)が1日に中心部の旧市街を奪還。ラッカ市内の支配地域は6割以上に及び、IS勢力を包囲状態に追い込んで戦いを有利に進めている。SDFがラッカからさらに南下すれば、政権軍との緊張も懸念される。(イスタンブール=其山史晃)

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