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 「140字の文学者」と呼ばれるツイッターユーザー、燃え殻さん(43)の小説「ボクたちはみんな大人になれなかった」(新潮社)が7万部超のヒット作になっている。文芸の世界とは無縁だった40代の会社員が、自分自身の青春を題材に初めて書いた恋愛小説だ。

 主人公は、テレビのテロップなどをつくる美術制作会社で働く40代のボク。ある日、フェイスブックで行き当たった元カノのページをみているうちに、うっかり「友達申請」をしてしまうところから物語は始まる。

 1990年代末、東京。専門学校を卒業したものの、惰性で就職した菓子工場での仕事に甘んじているボク。そんな頃、文通がきっかけで初めての彼女ができた。決して美人ではないけれど、音楽や映画、ファッションに独自の価値観を持ち、ボクの人格形成に影響を与えていく彼女。ラブホテルで過ごす時間、一緒に追いかけたサブカル、ノストラダムスの予言……。胸にしまわれていた、あの頃の記憶があふれ出す。

 書かれていることのほとんどが実体験に基づくという。「キミは大丈夫だよ、おもしろいもん」。文中でボクが繰り返し回想するのは、実際に彼女から言われたセリフだ。「あの一言があったから、これまで生きてこられた」。主人公の「ボク」を思わせる、控えめな話し方に人柄がにじむ。

 元々、「読んだことがある小説…

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