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 今年4月にシリア北西部イドリブ県で化学兵器が使われて多数の死傷者が出た事件について、シリア内戦の人権侵害を調べる国連の独立調査委員会は6日、アサド政権軍によるサリンを使った攻撃だったと結論づけたことを明らかにした。調査委は「民間人居住地域における化学兵器使用と無差別攻撃について戦争犯罪に相当する」としている。

 この日公表した最新の報告書によると、4月4日午前6時45分ごろ、アサド政権軍が運用するスホーイ22戦闘爆撃機が4回の空爆を行い、3発の通常爆弾と旧ソ連製とみられる1発の化学兵器搭載の爆弾を投下した。この化学兵器による攻撃で少なくとも83人が死亡、そのうち28人が子供で23人が女性だったという。負傷者は293人で、うち子供が103人を占めた。

 調査委は、化学兵器禁止機関(OPCW)の調査結果を追認し、神経ガスのサリンを使った攻撃だったとも結論づけた。

 この事件では、アサド政権と、それを支援するロシアが化学兵器の使用を否定し、「テロリストの化学兵器貯蔵場所」から漏れ出たと主張しているが、調査委は「極めて考えづらい」と結論した。(ジュネーブ=松尾一郎)