[PR]

 全身の筋肉に骨ができる難病「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」の進行を抑える治療薬の候補について、京都大の治験審査委員会が6日開かれ、効果を確かめる臨床試験(治験)を始めることを7日付で承認した。同日から対象患者への説明や登録が可能になる。研究チームは、iPS細胞を活用して治療薬の候補を探し出す創薬による治験は世界で初めてだとしている。

 京都大iPS細胞研究所(山中伸弥所長)の戸口田淳也教授(再生医学)らのチームは、FOPの患者から皮膚の細胞を採取してiPS細胞を作った。この細胞を使って約7千種類の化合物から病気の進行を抑える薬剤を絞り込んだところ、免疫抑制剤「ラパマイシン」に効果があることを突き止めた。

 治験は、京大付属病院のほか東京大、名古屋大、九州大で行う。6歳以上の患者計20人を募る予定。ラパマイシンと偽薬を投与する二つのグループに分け、半年間かけて効果や安全性を検証する。

 この病気は、けがなどをきっかけに筋肉や靱帯(じんたい)などの組織の中に骨ができる難病で、根本的な治療法がない。200万人に1人が発症し、国内の患者は約80人とされる。(西川迅)