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 出版大手の新潮社と検索大手ヤフーは7日、この日発売の月刊文芸誌「新潮」で連載が始まった作家上田岳弘(たかひろ)さんの「キュー」をスマホで無料で読める特設サイトを開設したと発表した。動く挿絵などの工夫が凝らされており、ヤフーは「新しい読書体験を提供したい」としている。

 ヤフーによると、特設サイトは、新潮で毎月発表された内容を、火曜と木曜の週2回更新し、計8回に分けて配信。縦書きの文章を指が疲れにくい縦スクロールで読めるようにしており、岡田聡メディアチーフエディターは「スマホで長文の読書をどう実現できるかを考えた」と話す。

 新潮社は、近年売り上げが伸び悩む文芸作品を多くの人に知ってもらう機会と位置づける。「新潮」の発行部数は約1万部だが、ヤフーの運営サイトへのアクセス数は月約700億ページビュー。矢野優編集長は「文芸誌に触れていない人の方が圧倒的に多い。多くの人に届きうる試みで、ここから何が生まれるか期待したい」と述べた。

 連載は来年5月発売号まで続く長編作。人類の進化をめぐる闘争に巻き込まれていく心療内科医が主人公で「9」をテーマに物語は進む。上田さんは「揺れる世界の現状を『キュー』という音に引っぱられながら展開していきたい」と意気込みを語った。

 特設サイトは、スマホからヤフーの検索サイトで「上田岳弘 キュー」で検索するか、https://bibliobibuli.yahoo.co.jp/q/別ウインドウで開きます