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(8日、陸上・日本学生対校選手権)

 決戦の舞台は整った。9日の男子100メートル決勝は多田が3レーン、一人挟んだ5レーンで桐生が走る。

 桐生が全体1位の10秒14(追い風2・4メートル)、多田が2位の10秒20(同2・9メートル)で準決勝を勝ち上がった。桐生は8月の世界選手権で左足を痛め、万全の状態からは遠い。スターティングブロックが蹴れず、「スタートは捨てて、得意な中盤から後半で勝負」と決めてきた。そこまでして出るのはなぜか。「東洋大学の選手として走るのは最後だから、やっぱり100を走っておきたかった」

 多田は大会前日、「桐生さんは僕をライバルと思ってくれてるかどうか分からないですけど」と苦笑いした。だがこの日、桐生は言った。「ライバルとして久々に一緒に走るんで、明日の一本勝負ですね」。多田は誓う。「絶対に桐生選手に勝って優勝したい」。午後3時半、2強の意地と意地がぶつかり合う。