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 生物が生存できないと考えられてきた地下300メートルの地底に、メタンをエネルギー源とする微生物が生息していることを東京大などのチームが発見した。太古の地球の生態系などの解明につながる可能性があるという。英科学誌に8日、掲載された。

 鈴木庸平准教授らは2013~15年、岐阜県瑞浪市にある日本原子力研究開発機構・瑞浪超深地層研究所の地下300メートル地点の岩盤に、直径5センチの穴を開けて地下水を採取した。岩盤はマグマが冷えて固まった花崗岩(かこうがん)で、エネルギー源が乏しいため、生物は生きられないと考えられてきたが、約200種類の原核生物と呼ばれる微生物が生息しているのを発見した。

 さらに微生物の1種類の遺伝子を詳しく調べたところ、マグマに含まれるメタンからエネルギーを得ていることが判明。地上に光合成生物が現れた35億年前以前の太古の地球でも地底で存在していた可能性が示されたという。

 鈴木准教授は「岩石に占められた地底でも生物が岩石からエネルギーなどを得て生存していることが明らかになってきた。生物の培養や遺伝子研究をさらに進めたい」と話している。

 瑞浪超深地層研究所では原子力機構が高レベル放射性廃棄物の地下処分に向けた研究をしている。(竹野内崇宏)