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 金沢市石引4丁目の本多の森ホールで8日に開かれた「がん征圧全国大会」(日本対がん協会、県成人病予防センター主催、朝日新聞社特別後援)には約1300人が参加した。記念講演では歌手のアグネス・チャンさんがユーモアを交えながら、乳がんを患った自身の体験を語った。

 香港出身のアグネスさんは小さいころから体が丈夫で、あだ名はアグネスならぬ「タフネス」。飲酒や喫煙もせず、健康には人一倍気を使ってきた。それだけに乳がんを告知されたときは信じられなかった。手術で摘出後も「取り残しの可能性大」と、約40回の放射線治療を受けたという。ひどく腫れ上がった顔でコンサートをやったこともある。「出た瞬間、みんな声出して引きましたね。でもそのうちみんな慣れたみたい。テレビ映りいいなと思われたはず」と、笑い飛ばしながら振り返った。

 そんな日々を経て、全国各地を講演やコンサートで飛び回るアグネスさん。「がんは人を選びません。女も男も、金持ちもそうでない人も、いつなってもおかしくない」と語り、「大切な人のためにもどうか検診に行って下さい」。最後は乳がんとなってから作り、生きる喜びを歌った曲「この良き日に」をアカペラで披露、会場は大歓声に包まれた。

 この日は、うきた産婦人科医院(金沢市)の中村彰名誉院長ら6人と1団体に日本対がん協会賞、宮城県対がん協会長の久道茂さんに朝日がん大賞が贈られた。表彰後、中村さんは「若くしてがんで亡くなる人を減らしたい。そのために石川県の検診率を上げていきたい」と話した。(定塚遼)