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 ノルディックスキーのグランプリ(GP)ジャンプで、女子の個人総合6連覇がかかる高梨沙羅(クラレ)が、ロシア・チャイコフスキーである第4戦(9日)と最終第5戦(10日)に臨む。高梨は現在総合2位。1位の伊藤有希(土屋ホーム)は国内での練習を優先したために不参加となり、「追い風」を受けての2連戦となる。

 GPジャンプ女子は個人5戦のうち、3戦を終了。優勝(100点)1度と3位(60点)2度の伊藤が220点で首位に立っている。初戦2位(80点)だった高梨は、2戦目にスキー板と体重に関する規定違反で失格になった。第3戦で優勝して盛り返し、180点で2位に付けている。

 8日に第4戦の予選があり、高梨は100・5メートルを飛び、127・9点で1位だった。唯一の100メートル越え。2位のフランス選手には11・7点差をつけた。優勝に向け、伊藤の不在でライバルが1人減った格好だが、高梨は「そこについては、考えていなかった」。

 ジャンプ競技において、冬のワールドカップ(W杯)に対し、夏の国際大会がGPだ。ただ、夏は冬に向けた準備期間という認識が根強く、特に男子では強豪選手の参加率が低い。

 日本も同様で、例えば葛西紀明(土屋ホーム)はここまで個人5戦のうち、出場は白馬での2戦のみ。女子と同じ日程であるロシアでの2戦に向けた遠征メンバーからも外れている。

 伊藤は今回、ロシアへの長時間の移動による影響を考慮して参加しなかった。所属チームの監督を兼任する葛西とも相談。移動だけで数日がつぶれてしまうより、じっくり練習した方がいいと判断した。実際に、日本チームはホテルを出発してからチャイコフスキーの宿舎に到着するまで、約27時間の長旅だった。

 高梨は「体としては、ちょっとつらいかな、というのはある。ただ、試合に向けて、どうしたら体調を整えていけるのかを考えながら時間を過ごした。冬本番に向けて、色々糧になることを吸収できればいい」。6連覇については「まだ夏なので」とまったく意識していないという。(チャイコフスキー=勝見壮史)