[PR]

 上野動物園(東京都台東区)で生まれた赤ちゃんパンダの名前がまもなく、決まる。中国・四川省を旅立つ父リーリー(力力)と母シンシン(真真)を取材しただけに、楽しみにしている。

 尖閣諸島をめぐって波立つ日中関係のもと、「外交特使」として送り込まれる2頭の行く末を案じつつ、緑深い山奥で見送った。2011年冬のことだった。

 彼らは当時、中国名で「ビーリー(比力)」と「シィエンニュ(仙女)」と呼ばれていた。1972年の日中国交正常化を記念して贈られた初代以来初めて、到着後に「改名」したつがいである。対中感情が悪化するなかで、より日本色が求められる空気もあっただろう。

 中国で「国宝」と位置づけられるパンダは、ただのクマではない。外交に加えて、繁殖研究から動物園や地元の経済振興まで、その丸い背中に数多くの期待と欲望をしょっている。希少動物の保護の観点から80年代以降は贈り物ではなく、共同研究の名目で世界各国に有料で貸し出されるようになった。政略養子縁組、それとも公務出張中と呼ぶほうがふさわしい存在なのだ。子供は2歳ほどで「帰任」を強いられる。

 十数カ国に50頭あまりが現在、出張中。タイ北部にあるチェンマイ動物園では、赤ちゃんが生まれた年は大にぎわいで、例年の3倍ものお客がつめかけたという。飼育係は何より、無事の出産にほっとしたそうだ。外交や経営、国内世論……。いずこも担当者のプレッシャーがしのばれる。

 「モンモン(夢夢)」。習近平…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員に登録すると全ての記事が読み放題です。

初月無料につき月初のお申し込みがお得

980円で月300本まで読めるシンプルコースはこちら