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 日本を代表するイラストレーターでグラフィックデザイナーの和田誠さん(81)を中心に、戦後の商業美術の歩みを紹介する展覧会「和田誠と日本のイラストレーション」が、東京都墨田区横川の「たばこと塩の博物館」で始まった。

 和田さんは、ポスター、雑誌の表紙、本の装丁、絵本、挿絵など幅広い分野で活躍している。1977年から担当する「週刊文春」の表紙は今年7月で2千回に。朝日新聞紙上でも、17年以上続く連載「三谷幸喜のありふれた生活」の題字・カットでおなじみだ。

 会場には、50年代から今日までの和田さんの多彩な仕事を縦軸に、和田さんが影響を受けた山名文夫さん、田中一光さん、亀倉雄策さんらが手掛けたポスターや、交流の深い宇野亜喜良さん、横尾忠則さん、安西水丸さんらの作品など、約200点が展示されている。

 同博物館学芸員の鎮目良文さんは「和田さんの歩みは、日本社会にグラフィックデザインやイラストレーションが確立した歴史と重なる。描き方も画材も変幻自在の作品の魅力と功績はとても大きい。それに加えて、人と人とを上手に結びつけ、イラストレーター同士の豊かな交流を作ってきた中心的存在でもあります」と話す。

 会場には、先生の似顔絵で構成した「時間表」など和田さんが高校時代に描いた作品も。制作風景を記録した映像やアニメーション「殺人(マーダー)!」(64年)の上映もある。

 10月22日まで(月曜と9月19日、10月10日休館。9月18日、10月9日は開館)。入館料100円、高校生以下と65歳以上50円。(山口宏子)