[PR]

 インドと中国とブータンが隣接するヒマラヤの山岳地域で、中国軍とインド軍が鋭くにらみ合っていた。ところはブータン西部ハ村(Haa)にあるインド軍の駐屯地からわずか13マイル(約20キロ)にある、ブータンと中国の係争地。二つの大国にはさまれながら、国民総幸福(GNH)を政策の中心に置く小国ブータンは、一触即発の事態を恐れて息をひそめていた。

 今年2017年の初夏にかけてのことだった。中国はその係争地で未舗装道路の延長工事に着手した。インドはこれを阻止するため、即座に軍を派遣した。中国側も軍隊を派遣し、以後数百メートルの間で中印両軍がにらみ合っていた。

 北朝鮮と米国が核兵器をめぐって危機的な状況にある中、世界最大規模の人口を抱える中国とインドが敵対する構図は、1962年にキューバのミサイル危機が起きた時、中印が国境地域の領有権を争って戦火を交えた当時に似ている。今回のにらみ合いも北朝鮮情勢の陰で、危機的な様相を呈している。しかも、中印両国とも核兵器を有し、当時より圧倒的な軍事力を持っている。

 両国のはざまに立たされたブー…

有料会員に登録すると全ての記事が読み放題です。

初月無料につき月初のお申し込みがお得

980円で月300本まで読めるシンプルコースはこちら

こんなニュースも