【動画】尖閣諸島の国有化を巡る胡錦濤氏とのやりとりを明かす野田佳彦・元首相=恵原弘太郎撮影
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 尖閣諸島の国有化を決断した野田佳彦前首相のインタビューの詳細は次の通り。(以下、肩書は当時)

 ――2012年4月、石原慎太郎・東京都知事が米国での講演で、都による尖閣購入計画を表明しました。

 「衝撃的だった。元々、尖閣国有化は小泉政権の頃から水面下でやっていた。都による購入が事態を悪化させるのなら、(歴代政権が)細々とやっていた国有化交渉に、もっと本気で取り組まなければと直感的に思った。平穏かつ安定的な維持のためには、個人の所有より国が管理したほうがいいという考えがあった」

 ――中国などの反発をどう考えていましたか。

 「日本が実効支配し、領土問題は存在しない。国際法上も日本の領土だ。一方で、実効支配を着々と進めていくためには急激なことはしてはいけないという思いもあった。外交交渉は100対0で勝つことはありえない。51対49くらいの差でも前進させることが大事だ」

 「(石原氏が言及した尖閣の)灯台の改修や船だまりの設置は反発が大きく、予測を超えるのではないかと懸念があった。そこまではやらず、所有権のみ変えて平穏かつ安定的な維持管理をしていく。これをゴールにしなければいけないというのが私の思いだった」

 ――12年5月、北京で温家宝(ウェンチアパオ)首相と会談した際、どんな話をしましたか。

 「その年は日中国交正常化40周年の節目で、互いに『いい年にしていこうね』という会話が続いていた。ところが5月に会った時は雰囲気が変わっていた。石原氏の購入話が影響していたと思う。温氏は核心的利益と重大な関心事項という言い方で二つの問題に言及した。ウイグルの活動家の問題と、尖閣。尖閣の件については、直接的ではなく抽象的な形でクギを刺してきた」

 ――朝日新聞が朝刊1面で国有化方針を報じた12年7月7日、国有化の表明に踏み切りました。その前に、中国側に国有化の検討は伝えていたのですか。

 「あらゆる形でやっていた。都が所有したら何が起こるか。国が購入する場合、(島に新たな施設を建設したりせず)現状は変わらない。そちらのほうが、お互いにとって良いのではないかと伝えた。中国は『はい、そうですか』とは言えない。その時点で『それは絶対に困る』という強烈な反応はなかった。都が持ったほうが危なっかしいということは、中国もわかっていたはずだ」

 ――12年8月19日、首相公邸で石原氏と会談した際、どんなやりとりがありましたか。

 「石原さんは船だまりの話をしていた。元々ヨットが好きな人ですから。海、詳しいんですよ。良い魚がとれる場所が近くにある。漁をするにあたり、嵐の時に泊まる場所があると便利じゃないか。漁民が喜ぶよと。でも、日本の漁民が喜ぶだけではないかもしれない。当時、(中国)漁船とかいろんな船が来ていた。嵐になり、船だまりがあって停泊時に(乗組員に)上陸されたらどうするかを考えたほうがいいのではないかというのが私の意見だった。石原さんは、国が買うなら国がやってもいいとも言っていたが、条件として船だまりをつくらないとだめだとのことだった」

 ――石原氏は「中国と戦争になってもいい」とまで言ったそうですが。

 「具体的な中身は言いにくいが…

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