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 米航空宇宙局(NASA)の土星探査機カッシーニが米東部時間11日夕方(日本時間12日早朝)、13年間にわたる観測を終える前に衛星タイタンに接近し、「別れのキス」をした。タイタンにはこれまで100回以上接近してきたが、今回が最後の「デート」だ。タイタンの引力を利用して軌道を修正。15日に土星に突入し、燃え尽きる。

 カッシーニは、1997年に打ち上げられ、2004年に本格的な観測を開始した。土星の輪や表面のしま模様の詳細な画像などを地球に送ってきた。

 研究チームは、タイタンへの最後の接近を「別れのキス」と呼んでいた。NASAプロジェクトマネジャーのアール・メイズ氏は「(カッシーニとタイタンは)毎月のようにデートを重ねてきたが、最後の別れはほろ苦いものになった。でも、タイタンの引力がカッシーニを予定の場所に送ってくれる」とコメントした。

 カッシーニは役目を終える15日も、土星の北半球に突入する直前まで観測を続けデータを地球に送る予定だ。(ワシントン=香取啓介)