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 マレーシアのナジブ首相が訪米し、12日昼(日本時間13日未明)にトランプ大統領と会談する。ナジブ氏を巡っては、政府系ファンド「1MDB」の資金の不正流用問題について、米司法省が追及を続けている。米メディアは、会談は「首相の信頼性に米政府がお墨付きを与える」などと批判している。

 不正流用への自身の関与も疑われるナジブ氏の訪米は約2年ぶり。同ファンドが米国などに持つ資産の差し押さえを求める訴訟を米司法省が昨夏以降に起こしてからは初めてとなる。会談では、ナジブ氏がミャンマーの少数派イスラム教徒ロヒンギャへの迫害について、トランプ氏に問題を提起する見通しだ。

 マレーシア地元メディアによると、ナジブ氏は数年前にトランプ氏とゴルフをし、ナジブ氏の机には「私が一番好きな首相へ」とトランプ氏がサインしたツーショット写真が飾られているという。

 米ウォールストリート・ジャーナル紙はナジブ氏が独裁に陥る可能性があるとして「スキャンダルにまみれた首相に写真撮影の機会を与えるくらいなら恥をかくほうがよい」とし、会談を断るべきだとする社説を掲載。ワシントン・ポスト紙も「招待は大きな過ち」とする寄稿記事を載せた。ナジブ氏は、自身のブログで「マレーシアが独裁に陥る可能性があるという米メディアの指摘はあたらない」と反論している。

 ナジブ氏のアドバイザーを務めたことのある政治アナリストのオー・エイ・スン氏は「1MDB問題があっても米国はナジブ氏を歓迎するというメッセージになり、訪米はナジブ氏にとって利が大きい」とする。(シンガポール=守真弓