[PR]

 ベネチア国際映画祭のコンペ部門に参加した是枝裕和監督の「三度目の殺人」の公開が始まった。福山雅治演じる弁護士・重盛と役所広司演じる殺人事件の被告・三隅が、接見室のガラスを挟んで火花を散らす。現代日本の裁判制度にメスを入れ、人間の原罪を問いかける意欲作を3人の論客が読み解いた。

■裁きとは、真実とは 考えた 篠田正浩(映画監督)

 並外れた知性を持った犯罪者が年若い捜査官を翻弄(ほんろう)する。「三度目の殺人」ではなく「羊たちの沈黙」の話です。三隅と重盛はレクターとクラリスなんです。接見室という舞台も生きている。2人の間に生まれる共犯性が表現されていた。ただ、三隅にも観客の共感を得させようとしたために、冷徹な「羊」に比べ、2人の関係性が少しぼやけたように思えました。

 この映画は、ドストエフスキー…

有料会員に登録すると全ての記事が読み放題です。

初月無料につき月初のお申し込みがお得

980円で月300本まで読めるシンプルコースはこちら

こんなニュースも