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 住友商事は12日、電車がブレーキをかけた時に生まれる「回生電力」を蓄え、電動の路線バスを走らせる実証実験を来年秋にさいたま市で始めると発表した。東京五輪・パラリンピックの開催に合わせて2020年春の事業化をめざす。

 埼玉高速鉄道の浦和美園駅に蓄電池や変電設備を設け、電車が止まる際に生まれる回生電力を、同駅と10・9キロ離れたJRさいたま新都心駅を結ぶ電動バスに使う。19年春には実際に客に乗ってもらう。両駅は五輪の種目会場の最寄り駅で、PR効果も期待する。

 回生電力は現在、架線を通じてほかの車両で利用されることもあるが、多くは使われていない。東京大学のベンチャー企業が開発した「次世代蓄電池」に送り、必要に応じて変電してバスに充電し、省エネにつなげる。5分間の充電でバスは約50キロ走れるという。

 住商はほかの主要都市の公共交通へも売り込む考えで、担当者は「一般的な電動バスは電力会社の電気を使い、間接的にCO2を排出する。捨てられるはずの電気を活用する我々の技術は完全にクリーン。五輪を機に普及させていきたい」と話している。(鬼原民幸)