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 国立がん研究センター(東京都中央区)に新しい研究棟が完成し、12日、報道陣に公開された。血液や組織を凍結保存して研究に役立てるバイオバンクや、企業との連携を進めるための機能を強化した。

 新研究棟は地上14階建てで、延べ床面積は3万3500平方メートル。総建設費は約142億円。地震や津波などの災害に備え、実験室などは全て2階以上に設置。1階にある講堂(310席)や、セミナールームは災害時に住民に開放することを想定している。

 2階に設けたバイオバンクでは、組織を凍結保存する液体窒素タンク50台を設置できるスペースを確保。現在はタンク17台を設置しているが、将来的には約10万人分を保存できるようになるという。

 研究棟には、研究成果を迅速に実用化するため、島津製作所や小野薬品工業、オリンパスなど9社の研究室も入る。企業と協力して研究を進めるための設備も充実させた。

 同センター研究所の間野博行所長は「センター内外と連携して新しい医療を創出し、世界のがん研究をリードしていきたい」と話した。(南宏美)