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 昨年度の文化庁芸術祭賞のテレビドキュメンタリー部門での審査過程で、文化庁職員が「国を批判する内容の番組に賞を与えるのはいかがなものか」という趣旨の発言をしていたことがわかった。東京新聞が9日付朝刊で報じ、林芳正文部科学相は12日の閣議後会見で発言を認め「誤解を招く発言だった」と釈明した。

 この番組は、優秀賞を受賞した「NHKスペシャル ある文民警察官の死~カンボジアPKO23年目の告白」。自衛隊の国連平和維持活動を検証する内容だった。問題の発言をしたのは、事務局を務める芸術文化課の調査官(当時)。職員に審査権は無いが、審査員らから異議の声があがったという。同課の担当者は「審査の留意点として『政治的意図が顕著でないこと』を事務局から審査員に確認するつもりだった。政権への忖度(そんたく)の意図はなかった」と説明した。

 林文科相は会見で「(賞は)国に対する批判の有無によって審査するものではないと考えている。今後無いよう、しっかりと対応したい」と話した。(後藤洋平