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 「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法に反対する「共謀罪対策弁護団」が12日、東京都内で会見し、日本政府に対し、同法に懸念を示した国連特別報告者ジョセフ・カナタチ氏の指摘を受け止め、誠実に対応するよう求めた。カナタチ氏は10月に来日予定で、同法の見直しについて政府と議論する考えを明らかにしている。

 政府は法案が国会で審議中だった5月、カナタチ氏から「(同法は)表現の自由やプライバシーを制約するおそれがないか」との質問を受けた。同法施行後の8月22日になり、外務省のサイトに「特別報告者の指摘に対する回答」として、「(カナタチ氏の)指摘はまったく当たらない」と反論する文書を掲載した。

 文書は「組織的犯罪集団、計画行為、準備行為の三要件で疑いが生じて、初めて(同法の)捜査が始まる」と事前の監視を否定。「国民に対する監視が行われるとの批判はまったく当たらない」としている。

 これに対し、弁護団の共同代表で元法相の平岡秀夫弁護士は「犯罪成立時期が早まれば、監視に近い捜査が行われるのは明らかだ」と指摘。共同代表の海渡雄一弁護士は「(カナタチ氏の)指摘に対して開き直った回答だ」と批判した。(後藤遼太)