[PR]

 厚生年金に加入している人の配偶者が65歳から受け取る基礎年金で、一定の条件を満たせば支給される加算金が約10万6千人に支払われていなかったことが分かった。支給漏れの総額は約598億円に上る。対象者の96%は、夫婦のどちらかがかつて公務員らが対象となっていた共済年金に加入していた人だった。厚生労働省が13日、公表した。厚労省によると、一度に発覚した支給漏れとしては過去最大となる。

 日本年金機構は11月上旬から対象者に郵便で伝え、原則同月15日に未払い額を支払う。

 未払いだったのは「振替加算」と呼ばれる加算金。すべての国民が国民年金に加入し、基礎年金を受け取る制度になった1986年より前に、国民年金に任意加入していなかった専業主婦などの年金が低くならないよう配慮するために91年に導入された。年齢に応じて、月6千~1万9千円ほど上乗せされる仕組みだ。

 原因で最も多かったのは、共済年金を管理する共済組合が年金機構に提供するデータに欠落があるなど、情報連携に不備があったケースで約5万3千人だった。

 支給漏れの金額は1人あたり平均約56万円。最大は約590万円で、制度が導入されてからずっと支給されていなかった。対象者のうち約4千人はすでに死亡したとみられる。死亡時に同一生計だった3親等以内の親族がいれば、未払い額が支払われる。

 年金機構は14日から専用電話(0570・030・261)を設け、問い合わせに応じる。平日午前8時半から午後5時15分まで受け付ける。各地の年金事務所でも14日から対応する。