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 自宅の庭に置いてある蒸気機関車(SL)の引き取り手を、千葉県白井市の柏市職員、山崎正夫さん(64)が探している。SLファンだった亡き義父が41年前に約700万円で購入したが、山崎さんにとっては「維持費がかかって大変」な存在。運び出して庭を更地にする費用を出してくれるなら無料で手放すという。

 SLは「デゴイチ」の愛称を持つ「D51 1116号」。1944年製造で、長さは約20メートル、高さ4メートル、重さは129トン。旧国鉄宇都宮機関区や旭川機関区などで走り、76年に北海道で引退した。

 義父の年(とし)さんは戦時中に県内の鉄道連隊に所属したことからSLファンになり、「消えゆく雄姿を残しておきたい」と購入した。大宮駅まで自力走行したSLを解体、3台のトレーラーで運び、2台のクレーンを使って庭に設置した。購入費用も含めて約2500万円かかったという。

 最初は線路の上に露天で設置されていたが、後にはプラットホームを造り屋根もかけた。さびないように、年さんの生前と死後の2回、計700万円以上かけて塗装し直した。

 当初は県内外からの見物人が庭先にあふれ、今でも年に30人ほどは訪ねてくるという。しかし、山崎さんにSLへの思い入れはそれほどない。

 「これ以上、塗装費などをかけられない。義父が残した文化遺産だから、できればもう一度走らせてくれる人、無理ならきちんと展示してくれる人に引き取って欲しい」と話している。(三国治)