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 16日の岸和田だんじり祭を前に、悪質な場所取り行為の一掃作戦が大阪府岸和田市内で進んでいる。見物客とのいたちごっこが続くなか、祭りを運営する住民らは「日本一のマナーで祭りを楽しんで」と呼びかけている。

 市などによると、粘着テープに名前を書いて植え込みの縁石に貼るなどする悪質な場所取りが年々続いている。いつごろ始まったかは不明だが、中には祭りが終わると、翌年のためにテープを貼って帰る人もいるという。

 府岸和田土木事務所によると、道路にテープを貼るなどの行為は道路法第43条で禁じている「みだりに道路を損傷、汚損する」行為にあたるとしている。1年以下の懲役か50万円以下の罰金の罰則が定められている。

 祭りの運営組織は「このままだと岸和田やだんじり祭自体のイメージが悪くなる」と、一掃作戦を企画。8月末、今月2日に続き、13日には、祭り見物用のやぐらの設置作業が近くで進む府道29号沿いの歩道で実施した。

 地元住民や市と府岸和田土木事務所の職員、岸和田署員ら約60人が参加。ヘラや霧吹きを手に、植え込みの縁石などに貼られた粘着テープを一つ一つ丁寧にはがしていった。テープには「トルナ」の文字や今年を示す「H29年」、市内の町会名などが書かれていた。この日はがしたテープは、30分ほどで45リットルのポリ袋三つ分になった。

 中には、車道と歩道を分けるフェンスにテープが巻き付けられたり、縁石にスプレーや油性のマジックで名前などが直接書かれたりしていた場所も。すべて祭り見物客による場所取り行為とみられる。きれいにしても数時間後には元の状態に戻っていることもあったという。一掃作戦に参加した市民の一人は「何回はがしてもまた貼りに来る」と悪質な見物客とのいたちごっこを嘆くが「まちの景観を守るために続ける」と話した。

 祭りの運営協議会の山本義治会長(80)は「だんじりは日本一の祭りだと思っている。見る人も日本一のマナーを持って祭りを楽しんでもらいたい」と話している。

 運営側は、場所取りは当日からにしてほしいと呼びかけている。(野田佑介)