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 トランプ米大統領は13日、安全保障上の理由から、中国政府と関係のある米投資ファンド「キャニオン・ブリッジ・キャピタル・パートナーズ」による米半導体メーカー「ラティス・セミコンダクター」(オレゴン州)の買収差し止めを命じた。米政府は、買収や投資を通じた米国企業から中国企業への技術移転に警戒感を強めており、異例の対応に出た。

 ホワイトハウスは発表文で「今回の取引による安全保障上のリスクは、外国の買収者への知的財産の移転につながりうる」と指摘した。米国では、外国企業による買収が米国の安全保障を脅かすと判断した場合、大統領が買収を差し止めることができる。

 同ファンドは昨年、ラティスを13億ドル(約1400億円)で買収すると発表。外国人による投資を審査する対米外国投資委員会(CFIUS)が差し止めを勧告していた。

 これに対し、中国商務省の高峰報道官は、「敏感な領域への投資について安全性を審査をするのは国家の合法的権利だが、保護主義を推進する手段にしてはならない」と批判した。

 CFIUSの報告書によると、2009~14年で約240件の買収案件が調査されたが、大統領による差し止めは1件しかない。オバマ前大統領は12年、中国企業による米風力発電事業の買収を大統領令で22年ぶりに差し止めた。(ワシントン=五十嵐大介、北京=福田直之)

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