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 カナダ・モントリオールで10月2日に開幕する体操の世界選手権で、日本女子の最年少、杉原愛子(朝日生命)が平均台で「足持ち2回ターン」に挑戦する。まだ五輪や世界選手権で決めた選手はおらず、もし成功すれば自分の名前が技に冠される可能性もある。成功のポイントは「コッペパンのような平均台に慣れること」だという。

 東京都内にある味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)で公開練習が行われた15日、杉原は身ぶり手ぶりで二つの平均台の違いを説明した。「(日本の)セノー社製はふわふわの食パンみたいな感じ。上部が耳のようにムニュって膨らんでいるから、幅が広く感じる」。一方、今回の世界選手権で使われるのはフランスのジムノバ社製の平均台だ。「こっちは、ムニュっていう膨らみがないから、その分細く感じる。パンで例えるとコッペパンですかね」

 もちろん両社製ともに幅は10センチで変わらないが、普段はセノー社製を使う日本選手にとって、違う器具に慣れるのも大事な準備だ。NTCでこの夏から3回重ねた合宿では、平均台だけでなく、ほかの3種目(ゆか、跳馬、段違い平行棒)でもジムノバ社製の器具を使い、調整を進めた。

 昨夏のリオ五輪で団体4位に入ったメンバーでもある杉原は、今年5月のNHK杯で2位に入り、優勝した村上茉愛(日体大)とともに、世界選手権では個人総合に出場できる。中でももっとも得意とするのが平均台で、高々と上げた右足を両手でつかみ2回転するE難度の「足持ち2回ターン」を本番で決めるのが大きな目標だ。

 男子と違って女子は新技に成功者の名前が必ずしもつかない傾向にあるが、「スギハラ」となる可能性もゼロではない。「決めて、平均台で決勝(上位8人)に進むのが目標です」。9月19日に18歳の誕生日を迎えた高校3年生は、笑顔で話した。(平井隆介