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 約598億円の年金加算金支給漏れ問題で、最大590万円の支給漏れは3人いて、うち2人は日本年金機構の事務処理ミスが原因だった。厚生労働省が15日の民進党の会合で明らかにした。追加払いの作業に税金約7千万円が使われる見通しも報告。日本年金機構には問い合わせが殺到し、専用ダイヤルの回線数を急きょ4倍の40に増やした。

 支給漏れがあったのは、厚生年金に加入している人の配偶者が65歳から受け取る基礎年金に上乗せされる「振替加算」。厚労省によると、事務処理ミスによるものは5332人、約89億円分で最大590万円の2人も含まれていた。年金原簿の記入ミスや支給要件の見逃しなどが原因だった。

 支給漏れの理由はほかに三つあり、年金機構と共済組合の情報連携の不備が最も多く5万2908人(約260億円)。共済組合のデータを受け取る年金機構のシステムの処理上の不備3万5685人(約122億円)、支給対象者の届け出漏れ1万2038人(約128億円)だった。

 年金機構は11月上旬に対象者に郵便で通知し、原則同15日に追い払いする。作業に約7千万円の税金がかかるといい、経費削減などで捻出するとしている。

 対応を始めた14日には、各地の年金事務所などに計1358件の問い合わせがあった。そのうち10回線の専用ダイヤル(0570・030・261)には591件で、つながりにくいとの指摘を受けて年金機構は15日昼から回線数を40にした。対応時間も平日午前8時半~午後5時15分を、午後8時までに延長。土日も午前8時半~午後5時15分に応じる。祝日の18日は応じない。

 今回の問題を受け、加藤勝信厚労相は15日の閣議後会見で「支給漏れが判明した方にはご迷惑をおかけし、大変遺憾だ」と述べ、再発防止策を講じるよう年金機構に指示するとした。(佐藤啓介)