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(14日、フィギュアスケート ロンバルディア・トロフィー男子SP)

 五輪シーズン初戦で、いきなりの自己最高。得点を聞いた宇野の反応は「へぇ」と薄く、「演技のままの点数かなと思う」と淡々としていた。2位と20点以上の差をつけて連覇へ王手をかけたことにも、「勝ちたいとは思うけど、そこはあんまり……」と冷静だ。

 今季のSPは、ビバルディの「四季」より「冬」。後半で4回転―3回転の連続トーループ、トリプルアクセルを決めて得点を伸ばした。「去年だったら、ガッツポーズをしている演技だったかもしれない」と言えるできばえだった。

 昨季の最終戦、国別対抗戦から4カ月半があいた。「試合が一番楽しい」と言う19歳にとっては待ちわびた初戦のはずだが、「楽しかったというより、フリーで良い演技をしたいという気持ちの方が大きい。スタートした感じもない」「まだきれいにしたい、仕上げたい」。満たされない心境は、成長の手応えと、高みを目指す決意ゆえだろう。(渡辺芳枝)