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 長い修業が必要とされてきた食の職人の世界が変わりつつある。すしは3カ月、パンは5日といった実習で次々と送り出す。感覚に頼らず、マニュアル化の徹底で、一流店と遜色ない味が出せるという。一方、「心を学べる」と下積みの大切さを訴える声もある。

基礎徹底反復、ミシュラン店へ

 酢洗いしたアジ、昆布じめにしたアコウ。ネタの味わいを引き立てるのは、職人のひと手間だ。

 JR福島駅近くの江戸前すし店「鮨 千陽(すし ちはる)」(大阪市福島区)では、専門学校で3カ月の実習を受けた約10人が交代で板場に立つ。

 昼は2800円、夜は3500円と7千円のコースを提供。ミシュランガイド京都・大阪の2016、17年版に掲載された。

 「飯炊き3年、握り8年」と言われるほど、すし職人には長い修業が必要とされてきた。だが、千陽の運営会社が開いた専門学校「飲食人大学」(同)の寿司(すし)マイスター専科は、「3カ月でも現場で通用する技術や作法が身につけられる」としている。

 魚のさばき方や握り方などの基礎、包丁を入れる角度や調味料の加減などを教え、徹底的に反復させる。3年前に開校し、約500人(東京、名古屋両校も含む)が実習を受けた。

 今春、高校を卒業し、同校を経て、7月から千陽で働く大阪府高槻市の高井虹歩(にじほ)さん(19)は、海外ですしを広めるのが目標。「最初は魚がボロボロになったけど、わかりやすく、何度も教えてもらった」

 受講費用は60万円(3カ月、昼間コース)。講師の星川貴浩さん(48)は「自分でお金を払うからこそ何度も失敗できる。店では失敗できない」。自身は15歳で料理の世界へ入り、厳しい下積みを経験したが、「最短距離で夢をかなえてあげたい」と語る。

 沖縄県出身の田場壱盛(いっせい)さん(20)は、地元で江戸前すしの店を開こうと、4月から同校で実習し、7月に千陽へ。18日目には客にすしを握った。「早く握れるようになりたかった。これからも板場での動きを学び、長年修業した職人の方にも認めてもらいたい」

■「第二の人生」夢…

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