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 Bリーグ2季目のシーズンが29日に開幕する。昨季は中地区と西地区に分かれて戦っていた愛知県に本拠を置くB1の3チームが、地区の割り振りが変わった今季は同じ中地区で優勝を争う。各チームの今季の戦い方、意気込みを紹介する。(松本行弘)

■三河、敗北の地からリベンジを

 三河の開幕戦は敵地で栃木と対戦する。「昨季の終わった場所。それに対する悔しい気持ちは全員持っている」と新キャプテンの狩俣昌也。Bリーグ元年の優勝を阻まれた経験をバネに、2季目に臨む。

 昨季は西地区1位。日本代表の比江島慎や橋本竜馬、3点シュート成功率42・55%でリーグ1位の金丸晃輔らを擁し、チーム総得点はリーグ2位。チャンピオンシップ準決勝まで進んだが、第3戦の残り2分で栃木を12―8とリードしながら、逆転負けを喫した。

 Bリーグ前のアイシン時代、2014~15年にNBLを制するなど国内トップリーグで何度も優勝し、全日本総合も9度優勝という強豪。95年から20年以上指揮を執る鈴木貴美一ヘッドコーチ(HC)は「あんな悔しい負け方はコーチ生活で初めて。完全に仕方ない状態ならあきらめがつくが、うちらしくない負け方だったので」と振り返る。京都から村上直、北海道から西川貴之らを補強し、「選手層が厚くなったので去年より速い展開で点を取っていく」。じっくり攻めるスタイルを変え、結果にこだわる。

 金丸は「なぜ負けたのか、を忘れちゃいけない。試合状況の見極めをしっかりしたい。速い展開というのは慌てるのではなく、ボール運びを速くすること。緩急、メリハリをつけないとダメ」と今季のプレーを思い描く。初代王者・栃木との開幕戦に「リベンジできるいい機会。ボコボコにします」。苦い記憶をぬぐい去るスタートを目指す。

■三遠、旧bj勢の雄は運動量勝負

 「1年かけて土台を作ることができたので、あとはどうそれを積み上げ、次のレベルに持って行くか。加入した選手に合わせる部分はあるが、やりたいバスケットの中心部は一切変えない。フェニックスらしいバスケットを今季も目指す」。昨季から引き続き三遠の指揮を執る藤田弘輝ヘッドコーチ(HC)は話す。

 目指してきたのは「まず守備から入り、落ちたボールを泥臭く拾って、全員でオフェンスに切り替えて走る」と藤田HC。変えないのは、Bリーグ1年目で得た自信があるからだ。

 33勝27敗の中地区2位。二つのリーグが一つとなり、NBL勢が上位をしめる中で、bj勢の勝率トップ。岡田慎吾キャプテンは「個の部分で劣るというのが分かっていても、組織として守って攻めれば勝てるという手応えを感じた」。チャンピオンシップ準々決勝では敗れたものの、豊富な運動量でA東京を苦しめる場面もあった。

 元NBAで1試合平均18・6点のジョシュ・チルドレスが退団したが、日本代表センター太田敦也、3点シュートが正確な田渡修人ら、主力の顔ぶれもほとんど変わらない。

 攻撃を組み立てるポイントガードの鈴木達也は「ガード陣はマイボールになったらコーナーまで全力。自分にボールが来なくても、ほかで生きる。そういう単純なことができるのがこのチームのいいところ。チームも成熟しているので、去年よりいい勝率で、ベスト8以上は行きたい」。

■名古屋、走りまくって45勝超え狙う

 「45勝」と「80点」。名古屋Dは二つの数字を超えることを目標に掲げる。

 西地区4位でチャンピオンシップ進出を逃した昨季は、27勝33敗だった。3地区の1位は、川崎(中)が49勝で、三河(西)と栃木(東)が46勝。名古屋Dの1試合の平均得点は77・3点で、80点を超えたのは1位の3チームにA東京、千葉を加えた5チームだった。地区優勝争いをするレベルの二つの数字の達成のため、目指すのは「走るバスケット」だ。

 今季就任した梶山信吾ヘッドコーチ(HC)は「バスケットは点を取り合うスポーツ。原点に戻り、がんがん走って、ディフェンス頑張って、というのをやってみたい」。日本代表の張本天傑は「リズムが速くなり、アーリーカップなどの実戦では攻める回数が大幅に増えた。これをどう維持できるかが大事。ぶれずに1年を通してやっていきたい」と話す。

 昨季と違うのは、新加入した35歳の柏木真介、34歳の大宮宏正らベテランの存在だ。梶山HCは「悪い波からいい波に持って行くのに時間がかかった。ミスしたり、外からばかりシュートしたり。そこはベテランがいるのでうまくコントロールして落ち着かせてくれる」と期待をかける。

 けが人の多さに昨季は悩まされた。今季も司令塔の笹山貴哉が開幕直前に左太もも肉離れで全治2週間と診断され、開幕に間に合わないかもしれない。若手が多い中、ベテランの経験は頼りになりそうだ。

■今季のB1参加チーム

※左からチーム、昨季のレギュラーシーズン成績(チャンピオンシップ成績)

【東地区】

北海道 東4位

栃木 東1位(優勝)

千葉 東3位(準々決勝敗退)

A東京 東2位(準決勝敗退)

渋谷 中3位(準々決勝敗退)

川崎 中1位(準優勝)

【中地区】

横浜 中6位

新潟 中4位

富山 中5位

三遠 中2位(準々決勝敗退)

三河 西1位(準決勝敗退)

名古屋D 西4位

【西地区】

滋賀 西6位

京都 西5位

大阪 西3位

西宮 B2

島根 B2

琉球 西2位(準々決勝敗退)