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 米ニューヨークの国連本部で20日にある核兵器禁止条約の署名式に、長崎市の田上(たうえ)富久(とみひさ)市長(60)と被爆者の朝長(ともなが)万左男(まさお)・日本赤十字社長崎原爆病院名誉院長(74)が出席する。7月の条約採択を見届けるかのようにして逝った長崎の核兵器廃絶運動の2人のリーダーの遺志を胸に、渡米する。

 「2人を失ったことは大きな痛手。被爆者がいなくなる時代が来ることを、強烈に印象づけた」。田上氏が指す2人は、8月30日に88歳で亡くなった長崎原爆被災者協議会の谷口稜曄(すみてる)会長と、9月2日に92歳で急逝した土山秀夫・元長崎大学長。長年、長崎の核廃絶運動を引っ張ってきた。

 一方で田上氏は、「2人は被爆者がいなくなる時代が来ることに早くから気づいて、布石を打ってくれていた」と指摘する。

 谷口さんは、16歳のときに原爆で背中を焼かれた自身の写真を使い、被爆証言を続けた。土山さんは長崎大核兵器廃絶研究センター(RECNA)の設立に関わるなど、運動を理論的に支えた。田上氏は「谷口さんの証言は次世代を動かし、土山さんは政策を提言していく仕組みを残してくれた」と話す。

 谷口さんと土山さんは、長崎市長が8月9日の平和祈念式典で読み上げる平和宣言の文案を練る起草委員を務めていた。土山さんは一昨年を最後に退き、谷口さんは体調不良で今年の委員会に参加できなかった。

 それでも今年の平和宣言は、核兵器禁止条約と向き合わない日本政府を強く非難する、被爆地の思いをくんだ内容となった。「若い世代が加わり、何を発信するかを考える力は、衰えているとは思わない」と田上氏。

 日本政府が条約に署名しないと表明する中、田上氏は「署名式に出席して、条約への支持を表明することが重要。今まで条約を求めて努力してきた人たちを考えると、絶対にスルーしちゃいけない。2人の賛同の思いも一緒に届けたい」と語る。

 田上氏と渡米する朝長さんは、…

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