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 「中東」と一口にいっても、国によってその姿は全く違う。

 豊富な資源に恵まれ、パチンコ店と見まがうような原色のネオンがきらめく高層ビルが立ち並ぶカタールやクウェートは、東日本大震災の時に早い段階で日本に巨額の支援の手を差しのべてくれた国々でもある。一方、資源がなく、シリアやイラクと隣りあわせのヨルダンは、荒涼とした景色が広がっていた。地元産で適度な苦みが特徴のビール「サッカラ ゴールド」があるエジプトと、外国資本のホテルの冷蔵庫ですらアルコール類が一切置いていないサウジアラビアとが紅海を隔てて接している。

 中東和平、シリア、リビア、イエメン、レバノン、イラク、アラブ首長国連邦(UAE)、イラン、スーダン、ソマリア――。初の「日アラブ政治対話」で議題になったテーマは10項目に及んだ。モザイクのように個性の異なる国々を反映している。

 河野氏は、日本と中東との政治対話を戦略的なレベルに引き上げ、日本が積極的にこれらの問題に関わっていくとアピールした。訪問したカタール、ヨルダン、クウェート、サウジ、エジプトの5カ国以外にも、リビア、アルジェリア、パレスチナの各外相、イエメン副首相と会談。政治対話の共同声明に北朝鮮に対する非難や「航行の自由」、国連安保理改革といった日本の重要課題を盛り込むことにも成功した。

 河野氏は演説で示した中東政策の基本姿勢の中で「日本らしい息の長い取り組みの重要性」を強調。実際、エジプトに体育や道徳、教室の掃除といった日本式の教育を導入するための支援や、石油依存経済からの脱却を模索するサウジでは、医療やインフラ、食糧の安全保障などの多分野での日本の協力を盛り込んだ「日・サウジ・ビジョン2030」について担当相と会談した。

 「短期的に見栄えのするかっこいい援助をするのではない日本らしさを訴えたかった」と関係者は解説する。外務省によると、中東と日本がはじめて実施したアラブ連盟との政治対話はすでに中国、ロシア、インドなどが実施しているという。河野氏が「息の長い取り組みの重要性」を訴えたのは、圧倒的な資金力を背景に各国で存在感を増す中国を意識したことは明らかだ。

 ところで、ジッダの空港では、…

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